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箸屋さんがつくる端材のアクセサリー、そこからフィリピンの森林伐採を考える
箸を製造するときにに出る端材、いわゆる箸のはしっこですが、製造過程において、年間約10万トン以上がでます。これはすべて木材なんですが、なんとすべて焼却されてしまいます。
お箸メーカーのグラポートさんはこの端材が無駄にならないように、アップサイクルしてアクセサリーを作っています。
近年、フィリピンをはじめ発展途上国では、凄まじい勢いでの森林伐採が問題視されています。
グラポートさんのパートナー工場のあるフィリピンへ、この売上の一部を寄付し、現地NGO団体を通じて植林を行っています。
箸の端材をつかったアクセサリーとして見てください。このクオリティーとデザイン、また価格は素晴らしいものがあります。
■フィリピンの森林伐採に関しての考察①
ニュース報道でもあるように、近年フィリピンの人口が1億人を突破しました。1945年、第二次世界大戦が終戦を迎える頃は1,800万人程の人口でした。この約80年間で急激に人口が増えたことになります。おそらく、そう遠くない将来、日本の人口を上回る日が来ることと思います。
また、森林が国土の70%を占めていましたが、今はわずか24%まで減少しています。人口増加と森林減少が相関関係にあるのは、森林が田畑に変わっていることと商業伐採が起因しています。実は1960年~1970年代までフィリピンの木材の輸出国№1はなんと日本なのです。おりしも日本は高度経済成長期、道路や公共設備、住宅も含めてたくさんの建築木材を中心に箸や食器などの家庭雑貨を多く輸入してきた事によります。
フィリピンの森林伐採は対岸の火ではありません。
私たち日本人の問題でもあります。
■フィリピンの森林伐採に関しての考察②
近年、フィリピンの国内でも森林伐採が問題視されており、特に若い方を中心に国民の関心が高まってきています。ところがこの内容は我々が考えている単なる森林伐採とは異なります。
フィリピンはかつては国土の半分が原生林でしたが、上記の理由で森林伐採がすすみ、増加する人口とすすまじい貧困により森林伐採が進みました。
深刻な問題は森林伐採のほとんどが発展途上国であり、なぜ発展途上国になったかは、国民性やインフラと言われる方も多いですが、1番は「植民地時代が長すぎた」ことであると思います。
スペイン統治が1521年に始まりアメリカ統治が終わるのが1946年です。
425年間も植民地時代があったのです。この中で国民は他人に依存する事と隷属する事に慣れすぎたと考えます。
先進国のせいで発展途上国になり、今なお自然と労働力を搾取されている国はフィリピン以外にもあるかもしれません、例えば身近なものだとコーヒーや紅茶を安く美味しく毎日飲めるのは発展途上国からの輸入がほとんどです。
みなさんの住んでいる家の木材、毎日使っている箸、コンビニでもらう割り箸など、ひょっとしたらフィリピンからの輸入かもしれませんね。
本多/営業部